ISC(将来宇宙輸送システム株式会社 / Innovative Space Carrier inc.)
2023 -
01. Context
将来宇宙輸送システム株式会社(Innovative Space Carrier inc. / ISC)は、再使用型ロケット「ASCA(アスカ)」を開発し、「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」をビジョンに掲げる宇宙輸送スタートアップである。2040年頃の実用化を視野に入れた、極めて長い射程を持つ事業構想に対し、初期のクリエイティブディレクションを担当。「2040年に実現を目指す未来のインフラを、いまの人々が "あってもいい未来" と感じられる物語と造形に翻訳すること」がゴール。
02. Concept
ビジョンの言語化と、それを支える二輪の造形戦略をコンセプトの中核に据えた。
- ビジョン:「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」── 宇宙を遠い特別な場所ではなく、生活インフラの延長として日常化する未来像
- 実現性を担保するデザイン:エンジニアと技術的・現実的なディスカッションを積み重ねて、「ちゃんと作れることを前提に考える」── SF 的な絵空事ではなく、技術ロードマップの先に実際に立ち上がる機体としてのコンセプトモデル
- 二輪アプローチ:
- 長期ビジョン側:SSTO 機 ── 2040年頃の実用化を念頭にした未来機体
- 短期マイルストーン側:DTV1-2 ── 2027年頃を予定する実証実験機
- ISC らしさ:「挑戦者魂」と「アライアンス志向」を、ロゴ/カラー/機体造形のそれぞれに落とし込む
03. Structure
ビジョンを、機体・ブランド・コミュニケーションの各層へ翻訳した。
Vision Design
- ISC の事業ビジョンと技術価値の言語化・構造化
Industrial Design / Concept Models
- SSTO 機:全長約40メートル。宇宙に行き、宇宙経由で地球の二拠点を高速で移動する再利用型機。地上の飛行機より後方配置の翼と大きなエアダクトを備えた、再利用宇宙機ならではのプロポーション
- DTV1-2:2027年頃の実証実験機。「シャチをイメージしたアシンメトリーなカラーリング」で従来のロケットにはない一目で分かるユニークさを演出。イスカ鳥のたがい違いのくちばしを「交差する線」のモチーフとして取り入れ、六角形が角のない円筒形に緩やかに変化していくフォルムで、異なる企業の統合という事業の本質を造形化
Brand Design
- ISC のコーポレートロゴ
- 宇宙旅行サービスのロゴ
- ブランドのカラーシステム、トーン&マナー
Communication Design
- ブックレット:NIHONBASHI SPACE WEEK 2023 にて配布。宇宙旅行の体験イメージを来場者が想像できる内容
- 航空券ステッカー:iPhone の裏面にぴったり収まるサイズで設計、未来の旅のチケットを身近に持てる形に
- ウェブサイト:ISC の事業と機体を外部に伝える接点としての構築
04. Role & Engagement
- Mode: Creative Director
- Position: 事業ビジョンとコンセプトモデル、ブランド/コミュニケーション全般のクリエイティブディレクション
- Duration: 2023 -(現在はサポート関与)
- Touchpoints: 概念設計 / 構造設計 / 浸透計画
05. Outcome
- NIHONBASHI SPACE WEEK 2023 にて、ブックレット・コンセプトモデル・コミュニケーションツール群が対外発表
- 文部科学省 中小企業イノベーション創出推進事業 採択(公知)
- 2040年実用化に向けた事業構想を、ビジョン・機体・ブランド・コミュニケーションの統合された表現として整備し、関係者・投資家・社会との対話に使える土台を構築
06. Voice
2040年実用化を目指す長期事業のビジョンと、技術的実現性を前提にしたコンセプトモデル造形を統合した事例。